みしがむ

大腸「染みをつけるなよ。」
こと杉原大腸は旦那様である。
「旦那様のお布団をいつも洗っているのは私ですわ。染みの一つや二つくらい…」
大腸「みっともないからだ。見てみろ!」

大腸は自らのブリーフを引きちぎると、剛毛の中から淡いピンク色のものが皮を出していた。

「お顔ではないのですね。ベールに包まれていますから…」

大腸は少しうつむいた。そして、左右にふると、ピアッシングされた鈴の音が『ちろん、ちろん』と音をたてるのであった。

「なかなか風流ですわね。少し味見したくなりましたわ。」

大腸「では、存分に味わうがよい。お前の気が済むまでな…。」

私は早速調理に取りかかったのであった。

大腸「染みをつけるなよ。」


調理場には二匹の子猫が大人しく寝ていた。
「これこれ、今からお料理をしなくてはならないので。あっち行ってちょうだい。」

猫に昨日のカレーをかけてやると、嬉しそうに鳴いて、その場を去っていった。

「今度は猫にしよう。」

私はもっている頭脳をフル稼働してレシピを考え出す。
用意された材料は残り物の古びたもの。火を通さないとまずつかえない。
「直火にしますか。」

七輪と炭を用意してまず着火した。

「どうしましょう?とりあえずお風呂に入ろうね。」

服を脱ぐと流しに足を入れ、ゴシゴシとたわしで擦り、泥を落とした。

「かゆいとこございませんか?なんてね。」

あとは輪切りにして肉と一緒に串に刺し、七輪でやいた。


大腸「ヤケチャッタ…。」
「?」

大腸「ヤケチャッタ」